Elysion〜楽園幻想物語組曲〜 sound horizon
2007年7月26日 音楽 コメント (8)
音楽。音楽レビューしようと思ったら検索がうまくいかない。
暗い。色々とネガティヴで鬱的。病的。残酷、人が死にすぎ。
オタクっぽいけど、いわゆる「萌え」などというものとは対極にある。
人によって好き嫌いがはっきり分かれそう。それでも玉石混交ではあると思う。
「本当は恐ろしいグリム童話」が好きな人に合いそう。これは優れた文学(広義)だと思う。
普通の歌の形式と少し違い、一つの曲の中で劇のように台詞やナレーション(語り)を挟みつつ歌われる。だからメロディーをいいと感じる人でも賛否が分かれるだろう。
一連の歌詞を追っていくと背景物語を読み解くことができる。
一見ただの意味深な歌詞が重要なキーワードであることも。
ただし解釈の分かれる部分や釈然としない部分もあるので要脳内補完。
「完璧に明確な答えでないと納得できない!」というタイプの人にはシコリが残るかもしれないのであまりお勧めできない。
この物語、伝奇的な要素が多いが、非現実的でないことにつながる部分もあるので面白い。
やはりCDを聴いてみて正解だった。
むしろyoutubeで中途半端に知った気になっていたのが間違いだった。
飽きない。これは一部陰鬱だったり奇妙ではあるけど電波ではない。
始まりと終わりが同じところにあって混乱しそうだ。経文かよ。ちょっと贅沢なビールかよ。
イメージとしては中世の貴族婦人が詩人を集わせて歌にした宮廷文学みたいだ。
方向性は170度違うけど。ものっそ残酷だし恐ろしいけど。
それを多彩な音で肉付けしている。ロックな部分もあって好きだ。
目で追いながら聴くのがこんなに面白い歌詞は久しぶりだ。
明にも暗にも注目する作者は優しいと思う。
歌詞は刺激が強いけど、音調については心地よさが刺激よりも目立っている。
綺麗な部分と、綺麗よりも穏やかと言える部分がある。
日本的フィルターを通して払いにかけた西洋民謡風の音が不思議なほど懐かしいと感じる。
本当の風が吹いていると肌で錯覚するほど引き込まれた。向かい風。
仮初めの終焉、何処までも続いてゆくパレード最高。パレードの熱い風、最高。
表面と裏面に区別された曲でアルバムが構成されている。
裏面のほうがエグい内容が多いので、どちらかといえば表面を聴きたいと思うことが多い。
---
曲ごとの感想。
1.エルの楽園[E]
初めは歌詞がチグハグに見え意味不明だが、後の歌の意味を理解すると思うところが深い。
誰が悪くて悲劇につながったのか。誰も悪くないのか。
2.Ark
でも内容はヤバイどころじゃない。
3.エルの絵本【ラフレンツェ】
ラフレンツェかわいそうです。(´・д・)
「祖母がいなくなって 唇を閉ざした〜」の辺りが聴いててひどく心地よくて好きだ。
亡者の呪いの声の部分は何度聞いても慣れない。絶妙な忌まわしさを表現してら。
「おのれらフレンツェ」だと勘違いしてた。
4.Baroque
淡々と告白しているところが正直に苦手。でも印象深い曲だ。
5.エルの肖像
珍しくダークな要素が少ない良い曲。
前向きで未来を見据えたようにも感じられる歌詞と幻想的な曲調が目立つ。
耳ざわりが綺麗で何度も聴きたくなる。
でも1パート1パートが短いのが、もったいないというか、煽られて欲を刺激されるというか。
ロック調とファンタジー、ロック調と高い女性の声がこんなに合うものだとは。
6.Yield
牧歌的な曲調のままで実は内容がグロいから困る。
7.エルの天秤
往々にして悲劇になってしまうけど。
8.Sacrifice
魔女狩り。
メロディーは好きだけど苦手な曲。
出だしのSacrificeのコーラスを聞くと寒気がする。
気が違いそうでキツイ。orz
9.エルの絵本【笛吹き男とパレード】
(この曲と1.エルの楽園Eがちょっと浮いてる)
この曲のテーマは割と新しい死生観なんだろうか。
それとも忌まわしいものとして大昔から使い古された概念?
10.StarDust
星屑→☆→星屑→☆(以下エンドレス)
そんな些細なこと。
11.エルの楽園[A]
面白いけどさ。内容は想像を膨らまされて面白いけどさ。
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複合音楽とか言うべきか。
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たとえばキリスト教を嫌う人でも、その文化のステンドグラスを綺麗だと思うことができうるのと同じで、ネガティブっぽいものが嫌いな人にも、ちょっとでもいいと思ってもらえるかも、と希望的観測をしてみる。
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歌詞がはっきり印刷されているページとぼやけているページがある。
これは、ミスだよな。意図的じゃないよな。
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どうみても一時的クレイジーでインスタント信者の典型です。
本当にありがとうございます。
暗い。色々とネガティヴで鬱的。病的。残酷、人が死にすぎ。
オタクっぽいけど、いわゆる「萌え」などというものとは対極にある。
人によって好き嫌いがはっきり分かれそう。それでも玉石混交ではあると思う。
「本当は恐ろしいグリム童話」が好きな人に合いそう。これは優れた文学(広義)だと思う。
普通の歌の形式と少し違い、一つの曲の中で劇のように台詞やナレーション(語り)を挟みつつ歌われる。だからメロディーをいいと感じる人でも賛否が分かれるだろう。
一連の歌詞を追っていくと背景物語を読み解くことができる。
一見ただの意味深な歌詞が重要なキーワードであることも。
ただし解釈の分かれる部分や釈然としない部分もあるので要脳内補完。
「完璧に明確な答えでないと納得できない!」というタイプの人にはシコリが残るかもしれないのであまりお勧めできない。
この物語、伝奇的な要素が多いが、非現実的でないことにつながる部分もあるので面白い。
やはりCDを聴いてみて正解だった。
むしろyoutubeで中途半端に知った気になっていたのが間違いだった。
飽きない。これは一部陰鬱だったり奇妙ではあるけど電波ではない。
始まりと終わりが同じところにあって混乱しそうだ。経文かよ。ちょっと贅沢なビールかよ。
イメージとしては中世の貴族婦人が詩人を集わせて歌にした宮廷文学みたいだ。
方向性は170度違うけど。ものっそ残酷だし恐ろしいけど。
それを多彩な音で肉付けしている。ロックな部分もあって好きだ。
目で追いながら聴くのがこんなに面白い歌詞は久しぶりだ。
明にも暗にも注目する作者は優しいと思う。
歌詞は刺激が強いけど、音調については心地よさが刺激よりも目立っている。
綺麗な部分と、綺麗よりも穏やかと言える部分がある。
日本的フィルターを通して払いにかけた西洋民謡風の音が不思議なほど懐かしいと感じる。
本当の風が吹いていると肌で錯覚するほど引き込まれた。向かい風。
仮初めの終焉、何処までも続いてゆくパレード最高。パレードの熱い風、最高。
表面と裏面に区別された曲でアルバムが構成されている。
裏面のほうがエグい内容が多いので、どちらかといえば表面を聴きたいと思うことが多い。
---
曲ごとの感想。
1.エルの楽園[E]
「ねぇパパ その楽園ではどんな花が咲くの?」ちょっと激しいギターかっけー。ピアノの激しくない旋律かっけー。
初めは歌詞がチグハグに見え意味不明だが、後の歌の意味を理解すると思うところが深い。
誰が悪くて悲劇につながったのか。誰も悪くないのか。
2.Ark
同じトラウマ重ねれば響き合う、けれどそれ以上には……きっちり音楽してて、裏面の中では2番目に好き。
でも内容はヤバイどころじゃない。
逃げ込んだ楽園は信仰という狂気
新しい世界へと羽ばたける自己暗示
3.エルの絵本【ラフレンツェ】
一つ奪えば十が欲しくなり、十を奪えば百が欲しくなる森に捨てられて魔女に拾われた少女は地獄の門番の役目を負い、やがて独りぼっちになり、傷心で出会った青年に恋に落ちたものの、その鬼畜野郎は死んだ恋人を助けるために純真な少女を利用して捨てた・・・。
ラフレンツェかわいそうです。(´・д・)
「祖母がいなくなって 唇を閉ざした〜」の辺りが聴いててひどく心地よくて好きだ。
亡者の呪いの声の部分は何度聞いても慣れない。絶妙な忌まわしさを表現してら。
「おのれらフレンツェ」だと勘違いしてた。
儚い幻想と知りながら 生者は彼岸に楽園を求め
死者もまた 還れざる彼岸に楽園を求める
彼らを別つ流れ 深く冷たい冥府の川
乙女の流す涙は 永遠に尽きることなく
ただ....嘆きの川の水嵩を増すばかり.....
4.Baroque
「ならば 私が許そう」終始、語り。
淡々と告白しているところが正直に苦手。でも印象深い曲だ。
5.エルの肖像
やがて少年は彼の《 》を見つけるだろうここの演奏が一番好き。音質が綺麗なのに熱い。
珍しくダークな要素が少ない良い曲。
前向きで未来を見据えたようにも感じられる歌詞と幻想的な曲調が目立つ。
耳ざわりが綺麗で何度も聴きたくなる。
でも1パート1パートが短いのが、もったいないというか、煽られて欲を刺激されるというか。
禁断に手を染め 幾度も恋に堕ちてゆく 求め合う『E』と『A』―――愛憎の肖像ここの演奏も一番好き。
ロック調とファンタジー、ロック調と高い女性の声がこんなに合うものだとは。
【最愛の娘エリスの8つの誕生日に…】エリスかわいそうです。(´・д・)
6.Yield
一夜限りの情事でも構わない それをも女は永遠(とわ)に出来るから
不毛な恋と君は笑うだろうか やっぱり君は 幸せなんだろうね....
何故ひとは恋をする 相応しい季節に出会えないの?出だしは牧歌的でいいんだけど・・・後から振り返るとその牧歌的な音楽も毒が含まれているみたいだ。
牧歌的な曲調のままで実は内容がグロいから困る。
7.エルの天秤
帰りの船賃でしたらご心配なく すでに十分すぎるほど頂いておりますので けれども……
嗜虐的な貴族主義を 蹴って檻を抜け出す 嗚呼それは悲劇…歌い手さんの色っぽい歌声が光る。しびれる。
徹底的な追悼劇を 笑う事こそ人生 嗚呼むしろ喜劇…
「娘さえ無事に戻るならばそれで良い 使用人の方など殺しても構わんわ」身分違いの恋というテーマって、女の人は好きそうだな。
往々にして悲劇になってしまうけど。
8.Sacrifice
「この世はしょせん楽園の代用品でしかないのだ
罪深き者はすべて、等しく灰に還るがいい……!」
魔女狩り。
メロディーは好きだけど苦手な曲。
出だしのSacrificeのコーラスを聞くと寒気がする。
気が違いそうでキツイ。orz
9.エルの絵本【笛吹き男とパレード】
「我らはこの世界という鎖から解き放たれたこれまでの暗さ静けさを誤魔化して笑い飛ばし吹き飛ばすような情熱的な曲。
来る者は拒まないが去る者は決して許さない!」
(この曲と1.エルの楽園Eがちょっと浮いてる)
この曲のテーマは割と新しい死生観なんだろうか。
それとも忌まわしいものとして大昔から使い古された概念?
「心に深い闇を飼った者にとって 逆らえない魔性の音....」なるほど。
10.StarDust
「きれいな星空ね」「君の方が綺麗だよ」ちょっとアダルトな歌。走り出したら止まらない。
星屑→☆→星屑→☆(以下エンドレス)
そんな些細なこと。
11.エルの楽園[A]
空は荒れ 木々は枯れて 花は崩れ朽ち果て 腐敗した大地が 闇の底へと堕ちてゆく....
差し出された手に 気付かないままに堕ちてゆくてっきりハッピーエンド的な終わり方だと思ったのに。思ったのに。
面白いけどさ。内容は想像を膨らまされて面白いけどさ。
---
複合音楽とか言うべきか。
---
たとえばキリスト教を嫌う人でも、その文化のステンドグラスを綺麗だと思うことができうるのと同じで、ネガティブっぽいものが嫌いな人にも、ちょっとでもいいと思ってもらえるかも、と希望的観測をしてみる。
---
歌詞がはっきり印刷されているページとぼやけているページがある。
これは、ミスだよな。意図的じゃないよな。
---
どうみても一時的クレイジーでインスタント信者の典型です。
本当にありがとうございます。
コメント
カラオケで歌うと引かれるけど、だがそれがいい!!!(迷惑
カラオケで歌う勇気に乾杯。俺たちにできないことを平然とやってのける、そこに痺れるあこがるる。
何者?笑♪
貧しい父子家庭でお父さんはチンピラです。(>_<
そのせいか、このCDしか知らないのに、sound horizonの他のCDを聴いても多分こちらのほうがよく思えそうです。