長いだけの戯言
2005年7月19日人間には欲がある。
基本的には無くてはならないが、最低限必要なものを別にすると、むしろ無い方が幸せ、というものが多い。
抑えられる類の欲があれば、どうしても抑えられないものもある。
自分の欲を押さえ込める強い人がいれば、欲に支配されて生きる人もいる。
実際、欲により身を滅ぼす人は多い。
酒、金、色、賭け事、その辺りはとても分かりやすい。
それらで身を滅ぼした知人を持ったことのない自分にとってみれば、どれも度を越さなければ、むしろ良いものに思える。
そして、その知人がそれで身を滅ぼす姿など想像しにくい。
そんなこと、したくもないから、無意識のうちに歯止めをかけているんだろう。
では、それらから距離を置いているつもりの自分が、もし破滅する立場になるとしたら、何が原因になるんだろう。
今日、このあいだ買って保冷しておいたハーゲンダッツを食べた。
高かった分、とても美味だった。
また食べたいと思う。
これが行き過ぎれば、有り金はたいて今すぐ近所の店のハーゲンダッツを買い占めるんだろう。
パイント(でかい容器)もミニカップもクリスピーサンドも全部。
あるときは一種類ばかりを、あるときは別の様々な味と比較して、狂ったように食すんだろう。
そして周辺には売られてない種類の味をひたすらに調べ、遠くまで出向く。
大抵は、すぐに破産する。
働けど働けど暮らしは楽にならず、買う数は段々少なくなっていって、最後は0になる。
映画のピンポンに出てくる文無しの警官の気持ちが分かるかも知れないが、そんな状態になっても目は覚めない。
と言うか、ずっと開きっぱなし。
そのときの状態にもよるが、犯罪に手を染めるかも知れない。
昔の友人に自分のことが語られる。
「あいつはアイスクリームで身を滅ぼした」
そう言われるなら、むしろ喜ぶべきだと思う。
少なくとも世に蔓延る典型的な破滅よりも馬鹿っぽくていい。
お縄についたら最後、生きて俗世間には戻れない。
拘置所に一日二日くらい置かれただけで禁断症状が起こって呆気なく倒れる。
ただ、これではアル中などの場合とさして変わらない。
ならば特殊な中毒であることを活かすべく、ハーゲンダッツ ジャパンに入社し開発に携わる。
手段はそんなに問わない。
国内向けに納豆味、味噌汁味、おでん味など、普通では思いついたとしても実現までは至らない色物ばかりを次々に生み出す。
最初は話題性だけで売れるが、さすがにそれに狂った人間が創るだけに質は良く、売れ行きは伸び続ける。
それだけでなく中毒が他の人間にも出始める。
感染症よろしく爆発的に増えて社会問題になる。
そのうち小学校の給食にも出るが、多くの生徒には不味く感じられ、コスト面で他のメニューを圧迫して失敗に終わる。
「ハーゲンダッツは善か悪か」論争が勃発するが、当然のごとく結論は出ない。
それを問題にして確立する新興宗教も一つや二つでは済まない。
そんな世間の雑多な動きには関心を持たず、開発部の自分は淡々と新製品を生み出していく。
フレーバーの数は増え続け、軽く50を越える。
しかしやはり中毒は刻々と重症化していき、ある日突然・・・。
妄想するだけなら許せる。
でも何か可哀相。
基本的には無くてはならないが、最低限必要なものを別にすると、むしろ無い方が幸せ、というものが多い。
抑えられる類の欲があれば、どうしても抑えられないものもある。
自分の欲を押さえ込める強い人がいれば、欲に支配されて生きる人もいる。
実際、欲により身を滅ぼす人は多い。
酒、金、色、賭け事、その辺りはとても分かりやすい。
それらで身を滅ぼした知人を持ったことのない自分にとってみれば、どれも度を越さなければ、むしろ良いものに思える。
そして、その知人がそれで身を滅ぼす姿など想像しにくい。
そんなこと、したくもないから、無意識のうちに歯止めをかけているんだろう。
では、それらから距離を置いているつもりの自分が、もし破滅する立場になるとしたら、何が原因になるんだろう。
今日、このあいだ買って保冷しておいたハーゲンダッツを食べた。
高かった分、とても美味だった。
また食べたいと思う。
これが行き過ぎれば、有り金はたいて今すぐ近所の店のハーゲンダッツを買い占めるんだろう。
パイント(でかい容器)もミニカップもクリスピーサンドも全部。
あるときは一種類ばかりを、あるときは別の様々な味と比較して、狂ったように食すんだろう。
そして周辺には売られてない種類の味をひたすらに調べ、遠くまで出向く。
大抵は、すぐに破産する。
働けど働けど暮らしは楽にならず、買う数は段々少なくなっていって、最後は0になる。
映画のピンポンに出てくる文無しの警官の気持ちが分かるかも知れないが、そんな状態になっても目は覚めない。
と言うか、ずっと開きっぱなし。
そのときの状態にもよるが、犯罪に手を染めるかも知れない。
昔の友人に自分のことが語られる。
「あいつはアイスクリームで身を滅ぼした」
そう言われるなら、むしろ喜ぶべきだと思う。
少なくとも世に蔓延る典型的な破滅よりも馬鹿っぽくていい。
お縄についたら最後、生きて俗世間には戻れない。
拘置所に一日二日くらい置かれただけで禁断症状が起こって呆気なく倒れる。
ただ、これではアル中などの場合とさして変わらない。
ならば特殊な中毒であることを活かすべく、ハーゲンダッツ ジャパンに入社し開発に携わる。
手段はそんなに問わない。
国内向けに納豆味、味噌汁味、おでん味など、普通では思いついたとしても実現までは至らない色物ばかりを次々に生み出す。
最初は話題性だけで売れるが、さすがにそれに狂った人間が創るだけに質は良く、売れ行きは伸び続ける。
それだけでなく中毒が他の人間にも出始める。
感染症よろしく爆発的に増えて社会問題になる。
そのうち小学校の給食にも出るが、多くの生徒には不味く感じられ、コスト面で他のメニューを圧迫して失敗に終わる。
「ハーゲンダッツは善か悪か」論争が勃発するが、当然のごとく結論は出ない。
それを問題にして確立する新興宗教も一つや二つでは済まない。
そんな世間の雑多な動きには関心を持たず、開発部の自分は淡々と新製品を生み出していく。
フレーバーの数は増え続け、軽く50を越える。
しかしやはり中毒は刻々と重症化していき、ある日突然・・・。
妄想するだけなら許せる。
でも何か可哀相。
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